品詞の種類と文字起こし

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品詞の種類と文字起こし

日本語は難しい?

日常生活で日本語が難しいと認識する機会はあまりありませんが、日本語は世界的にも難しい部類の言語だといわれています。アメリカ国務省が公開している「外国語習得難易度」ランキングによれば、日本語は最難関クラスに分類されています。

これはあくまでも英語を母国語とする一般人にとっての難易度にはなりますが、日本語は「Super-hard languages」だと記載されています。

母語ではない言語を学習するのが難しいのは当然ですが、特に英語圏の人からは日本語が難しいといわれることが多いようです。日本語の難しさには、擬音語や擬態語の多用、文字種の多さ(ひらがな・カタカナ・漢字)、敬語、方言などが挙げられています。

今回は、私たちが普段何気なく話している日本語の「品詞」について触れてみます。


品詞とは

学生のころに国語の授業で学んだ方も多いと思いますが、日常生活で品詞を意識することはなかなかありません。

文法の基本となる単位は「単語」です。単語は大きく分けると「自立語」と「付属語」の2種類があり、その中でも活用がある単語とない単語があります。つまり、単語は大きく分けると下記の4種類に分類されます。

  • 活用のある自立語
  • 活用のない自立語
  • 活用のある付属語
  • 活用のない付属語

これを文法上の性質によってさらに分類したものが品詞です。
品詞には、動詞、形容詞、形容動詞、名詞、副詞、連体詞、接続詞、感動詞(間投詞、感嘆詞)、助動詞、助詞の10種類があります。

またこの中で動詞・形容詞・形容動詞を「用言」といいます。用言は単独で述語になりますが、活用をすることで主語として使うことができます。同じく主語となれるが活用のない名詞を「体言」といいます。

活用のある自立語

動詞、形容詞、形容動詞

活用のある自立語は動詞、形容詞、形容動詞の3つに分けられます。国語の授業でも最初に習う部分で、動作や存在を表す動詞、性質や状態を表す形容詞・形容動詞、それぞれ単語の末尾が「ウ段」、「イ段」、「~だ」で終わるという有名な特徴は記憶にはっきりと残っていると思います。
活用によって変化し、助詞をともなったりすることで様々な働きをします。

活用のない自立語

活用のない自立語は名詞、副詞、連体詞、接続詞、感動詞の5つに分類されます。

名詞

人物や物事をあらわす単語で、活用による変化がなく主に主語になりますが、述語・修飾語・接続語、さらに独立語にもなることができます。ただ、名詞だけで用いられることは少なく、ほとんどの場合は付属語がついて文節がつくられます。
さらに名詞は、普通名詞、固有名詞、数詞、代名詞に分けられます。

※名詞の中でも少し特殊なものがあるのでご紹介します。

形式名詞

実質的な意味を持たず、文としての形式を整えるために使用される名詞のことをいいます。

例)その場所には行ったことがあります。

この場合の「こと」が形式名詞です。「その場所には行った」が名詞の「こと」を修飾するかたちになっており、「こと」は形式的に使用されています。

転成名詞

元々は他の品詞だったものが名詞になったものです。形容詞や形容動詞に接尾語がついて名詞になるものや、動詞や形容詞の連用形がそのまま名詞になったものがあります。

例)美しい→美しさ 親しい→親しみ 流れる→流れ 走る→走り など

副詞

副詞は主に用言を修飾する品詞ですが、体言を修飾する場合もあります。
副詞にも種類があり、用途が異なります。

  • 状態の副詞:動作や作用の状態を表すもの。
     例)しばらく ゆっくり はっきり
  • 程度の副詞:状態の程度を表すもの。
     例)かなり だいぶ 少し
  • 呼応の副詞:受ける文節が決まった言い回し。
     例)まるで~ようだ 決して~しない

連体詞

連体詞は名前のとおり、常に体言(=名詞)を修飾する品詞です。修飾される体言とともに一つの文節を作ることができます。
連体詞には他の品詞と間違いそうな紛らわしいものがあります。
例えば「大きな」は形容詞の「大きい」に似ていますが形容詞ではありません。形容詞は活用がありますが、「大きな」には活用がないので連体詞となります。
また、「いろんな」は「いろいろな」に似ていますが、「いろいろな」は「いろいろだ」という形容動詞の活用形です。連体詞の「いろんな」には活用がありません。

接続詞

前後の文や文節をつなぐ単語を接続詞といいます。
接続詞にもさまざまな種類と用途があります。

  • 順接:前の文(文節)の内容を理由として、そのあとに順当な結果を続けるもの。
     例)だから、すると、そこで
  • 逆説:順接の逆で、前の内容に対して順当でない事柄を後に続けるもの。
     例)しかし、でも、にもかかわらず
  • 累加、並立:前の内容に対して後の内容を付け加えたり、対等に並べたりするもの。
     例)そして、また、最初に
  • 説明、補足:前の内容に説明を加えたり、補足したりするもの。
     例)なぜなら、なお
  • 対比、選択:前後の内容を比較したり、どちらか片方を選択するもの。
     例)一方、逆に、むしろ
  • 転換:前の内容から話題を変えて続けるもの。
     例)さて、それはそうと

感動詞(間投詞、感嘆詞)

文字通りの感動や、呼びかけ、応答などを表す品詞が感動詞です。
自立語のため、単独で文節をつくることができます。また感動詞には活用がないので、文中で用法によって単語の形が変化することはありません。
意味合いに基づいて感動・呼びかけ・応答・あいさつ、掛け声に分類されます。

例)さあ おい ありがとう

付属語

付属語とは、単体で文節をつくることができず、つねに他の単語のあとについて文節をつくる単語を指します。

~~は、~~です。
~~が、~~でした。

この中でも活用があるものが助動詞、活用のないものが助詞です。

単語の分類表

文字起こしと品詞

さて、このように普段あまり意識せずに話している言葉にも、細かな分類やルールがあることが分かりました。
では、文字起こしをする際には品詞はどのように扱われているでしょうか。

文字起こしのご依頼は、インタビューや対談、講演会やシンポジウム、会議や面接など、さまざまなジャンルがあります。
さらに、文字の起こし方にも種類があり、「ケバ取り」、「素起こし」、「整文」に分けられます。

ケバ取り

言い直しや言い間違い、「えーと」「あのー」などといった、意味を持たない単語を取り除いて書き起こしを行います。文字起こしではもっとも一般的な起こし方で、読みやすく仕上がります。副詞や感動詞などの単独で主語になれない活用のない自立語は省略されるケースが多いのが特徴です。

素起こし

発言の内容を一字一句そのまま文字にする起こし方です。言い直しや言い間違い、フィラーワードもすべて書き起こすので読みづらくなることが多いですが、裁判やカウンセリングなど、内容の正確性、会話の雰囲気、発言者の特徴などを確かめたい場合に利用されます。
発言内容をそのまま文字にするため、あまり意味のない感動詞なども全て記載される形になります。

整文

語尾を整えたり、発言中の倒置表現を入れ替えたり、口癖を修正したりと、ケバ取りよりさらに読みやすさを重視した起こし方となります。議事録や学会発表などで利用される場合が多く、発言の内容を理解するのに適しているといえます。
ケバ取りでは省略される副詞、接続詞などを適切に挿入し文章全体を整えるので、実際には発言されていない単語が文字に起こされていることも珍しくありません。

これらの起こし方の特徴を踏まえて、以下の例文を見てみましょう。

ケバ取り

「こないだ、家族と海水浴に行ったんだけど、行きも帰りも渋滞しちゃっててすごく大変だったよ。帰りは子どもたちは遊び疲れて後ろで寝ちゃってるし、かみさんも退屈だったみたいでいつの間にか寝ちゃってて。結局3時間くらい一人で黙って運転し続ける羽目になっちゃったんだ。参ったよ。」

素起こし

「こないださ、家族みんなで海水浴行ったんだけどさ、行きも帰りももう渋滞しちゃってて、も、もうめっちゃ大変だったんよ。帰りとか子どもらは遊び疲れて、こう、後ろで寝ちゃってっしさ、かみさんもあれ退屈だったんだろな、いっつのまにか寝ちゃっててさ。結局さ、あー3時間くらいかな、もうちょっとかな、もう一人でずーっと黙って運転し続ける羽目になっちゃったんだわ。ありゃマジで参った。」

整文

「先日、家族と海水浴に行きましたが、行きも帰りも渋滞してしまって、とても大変でした。子どもたちは遊び疲れて後部座席で眠ってしまい、妻も退屈だったのか、いつの間にか寝てしまっていました。結局、3時間ほど一人で黙って運転し続ける羽目になってしまったのです。あれにはとても参りました。」

発言の内容は同じものですが、随分と印象が異なります。
比較してみると、品詞をきちんと使い分けて、ルールにのっとって書き起こされるのが整文といえるでしょう。実際には発言していない付属語も文字に起こされているのがわかります。
逆に素起こしは日常的な会話をそのまま文字にするので、品詞どころか一般的な文法すら無視されるような傾向もあります。あまり重要性の高くない感動詞も全て文字に起こされるので、文章は非常に読みづらくなりますが、「発言内容を正確に記録する」という点では素起こしが最も精度の高いものになります。

ケバ取りはある程度は文法に沿った文章になるので、いいところ取りといえるかもしれません。適度に単語を削るため文章として読みやすく、発言のニュアンスも損なわない仕上がりになっています。

ケバ取りや素起こしは、会話の雰囲気や話者の特徴なども感じさせる起こし方なので、品詞をきちんと使い分けなくてもある程度意味が通じるといった側面があります。逆に整文の場合は、品詞の使い方を誤ると本来の意味とは全く別の意味の文章になってしまう可能性があるので、注意が必要です。
素起こしは一言一句を書き起こすという点でケバ取りよりも作業難度が上がりますが、整文の場合は文章の内容を正しく理解したうえで、誤った内容にならないような文章の組み立て方をする必要があるため、文字起こしの難度はさらに高いといえるでしょう。

データグリーンなら

データグリーンでは、ご依頼内容にあった適切な起こし方をご提案し、精度の高い文字起こしサービスをご提供しています。
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